北国などの寒冷地で結束バンドを使う場合は、気をつけなければならないことがあります。
それは塩害に他なりません。塩害というと、海辺の町などが連想されることが多いでしょうが、実は寒冷地でも気をつけなければならないのです。なぜかというと、寒冷地の道路などに撒かれる融雪剤や凍結防止剤が原因です。融雪剤や凍結防止剤の主成分は塩化カルシウムであり、これは結束バンドを劣化させて破断させる原因になるからです。これを知らずに普通の結束バンドを使用していると、破断してしまってトラブルに見舞われてしまうかもしれません。
一般的に利用されているバンドは66ナイロン製のもので、これは塩化カルシウムに弱く、ずっと晒されると劣化してしまいますから、融雪剤などが盛んに撒かれる寒冷地での使用には向きません。使うなら耐塩害性のあるバンドを使うべきでしょう。66ナイロン製のバンドは塩化カルシウムの他にも、塩化亜鉛でも劣化することがあります。
これは屋根などに使われている銅板と塩化ナトリウムが反応することで生成されるもので、これもバンドを短期間のうちに劣化させてしまうことがあり危険です。それから、結束バンドは紫外線でも劣化することがあり、強い太陽の光にずっと晒され続けるような環境下での使用では気をつけなければいけません。結束バンドなんてどれも同じだと安易に考えて使用していると、思わぬトラブルのもとになります。ちゃんと使用環境を吟味して、最適なものを選ぶ必要があります。